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アジア・太平洋コース

渡辺文先生 (89262)

躍動するアジア・オセアニア

 皆さんは「アジア・オセアニア」と聞いてどんなことを思い浮かべるでしょうか。「日の出」「東」を語源とするアジアは東西に長く、地理的にも文化的にも多様です。グローバリゼーションが進展する今日、アジア・オセアニア地域はかつてのイメージとは異なり、世界経済の一大センターの地位にあると言っても過言ではありません。しかし経済発展や近代化に伴い、ローカルな社会や文化は急激な変化にさらされてきました。一方で、隣接する地域間が抱える葛藤が、時に政治的対立、さらには紛争といった形で顕在化しています。また地球温暖化の影響などにより生存が脅かされる地域を多く含みます。
 こうした課題に、私たちはどう関わっていくべきでしょうか。本コースでは、アジア・オセアニア地域固有の歴史・文化や情勢だけでなく、文化衝突、歴史認識、民族移動、国際関係、環境問題などについて最新の知見を取り入れ、多角的に考察を行いながら、地域間の葛藤を解決する方法を探っていきます。こうした学びは、私たちのあるべき未来を構築することへつながるはずです。

アジア・太平洋コース写真(中国)
アジア・太平洋コース写真(韓国)

Student’s voice

アジア・太平洋コース 2021年度生 宮島 理彩子さん

在学生_宮島理彩子さん (89195)

「他者」を理解するための学び

 幼少期をタイで過ごし、日本に帰国後も幼い頃に見た東南アジア独特の混沌と大らかさに憧れを抱きつつ、現地の人々が直面する境遇について深く理解したいと思い、本学部のアジア・太平洋コースに進学しました。1年次には多くの学問分野から世界の様々な国や地域について学び、異文化理解において「他者」の生のあり方に目を向け思考を凝らすことの重要性を学びました。2年次にはタイへの派遣留学を経験し、タイの多元的な信仰・文化やジェンダー観、王国と地域の関係性などについて学びました。現地で生活しながら学ぶなかで、国家として表象されるものと地域社会に見られる現実とのギャップを肌で感じ、複数の問題が交差する社会で人々がどのようにつながりを保とうとしているのか、という問いを持つようになりました。3年次からは文化人類学ゼミに所属し、今後は卒業論文執筆に向けてフィールドワークに挑み、地域社会が生み出すコミュニティの形成について学びを深めていきたいです。卒業後は本学部で培った多角的な思考法を活かし、グローバル社会のなかで変化する人々の暮らしに関わる仕事に就きたいと考えています。

アジア・太平洋コース 2017年度生 中島 咲寧さん

田中万里奈さん

主体的に学び、行動した5年間

 日本と密接な関係にありながら、それまで主に政治・経済の面での関わりの中でしか知る機会の少なかったアジア地域について、現地の文化や人々の生活を学んでみたいと思い本学部に進学しました。
 1年次にベトナムでの短期研修に参加し、東南アジア地域が持つ宗教や民族、文化の多様性、成長著しい国家経済を動かす人々の活気に魅了され、当地域に強い関心を抱くようになりました。その後は知的好奇心の赴くままに学部内外の講義を積極的に受講し、2年次にはフィリピンへの派遣留学や現地インターン、4年次には休学してマレーシアにて卒業研究の現地調査を目的とした留学を経験しました。行動的に過ごした大学生活の中で、一歩踏みだす勇気が必要な場面も多々ありましたが、向上心の高い同期や先輩方、相談に乗ってくださる先生方に支えられ、主体性を持って次なる進路を切り拓いていくことが出来ました。
 卒業後は大学院に進学し、マレーシアでの調査を元に書き上げた卒業論文のテーマに関する研究を続けます。東南アジア地域の多民族社会における国家と民族の関係について、自らの問いをより専門的に探究していきたいと考えています。

卒業生の声

アジア・太平洋コース 2023年卒業 井上 乃晏さん

卒業生_井上乃晏 さん     (87159)

グローバル社会を生きるヒントがここに

 現在、テレビ局でニュース番組の制作に携わっています。「哀しみに感応する」という学部理念を卒業後も大切にしたく、この道を選びました。本学部の授業は他者理解に重点を置いたものが多く、その学びが仕事にも活きていると日々感じます。例えば、ドキュメンタリーを制作する授業にて「単に取材する/されるという関係ではなく、何気ない時を一緒に過ごし日常を共有することが相手を知る第一歩」という気づきがあったのですが、これを取材業務の際にも意識しています。グローバル社会を生きるヒントが散りばめられた4年間の学びは、私の一生の財産です。

アジア・太平洋コース 2020年卒業 河﨑 涼太さん

河﨑涼太さん

他者への感応力という、人生の指針

 卒業後は大学院で文化人類学を学び、来年度からはテレビ局で、ドキュメンタリーを中心とした番組制作に携わります。在学時、「先住民を知り、多様性を考えたい」という思いで私はニュージーランドに交換留学し、マオリの村でのフィールドワークを経験しました。しかし現地で、共生や多様性という言葉が、生半可ではないものだと身をもって痛感したとき、それでも人々に寄り添い、感応するという本学部の指針が、フィールドのみならず、私の人生の羅針盤となっています。

卒業論文テーマ

ヨーロッパコース
アジア・太平洋コース
アメリカコース