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南北アメリカ地域 教員一覧

落合 明子(オチアイ アキコ)

英語表記Akiko OCHIAI
職名教授
主な担当科目グローバル地域文化入門セミナー、グローバル地域文化発展セミナーⅠ、Ⅱ、
グローバル地域文化専門セミナーⅠ、Ⅱ、卒業論文、
南北アメリカ地域文化形成論1(北アメリカ文化の形成)、
南北アメリカの課題1(人種・民族関係論)、
海外インターンシップ(英語)(フランス語)(中国語)、
海外語学プログラム(英語)Ⅰ、Ⅱ、Ⅲ、
英語関連科目
所属コース名アメリカコース
研究者情報研究者データベース「研究者情報」(オリジナルサイト)

学生へのメッセージ

 「木を見て森を見ず」ということわざがあります。細かいことに気をとらわれて、物事の全体を見ていない、つまり視野が狭いことを批判的に言い表しています。しかし、1本1本の木を観察する必要はないと言っているわけではありません。森全体を見渡していればそれでよいという意味でもありません。では、偏狭ではない広い視野を持つとは、どういうことなのでしょうか。木々の細部に加え、森全体、さらには森の周囲に広がっているものを観察して何度も見比べて、それぞれの特徴やお互いの関係について考えを巡らすことでしょう。また、その森がどのようにして形成されたのか、そして将来どのように成長していくのかと、現在・過去・未来と時間軸を行き来し、物事を歴史の文脈の中で捉えて考えることでしょう。こうした柔軟的な思考力を私は「木も見て森も見る」力と呼び、重視してきました。
 21世紀に入り10年あまりが経過した現在、国家の枠組みを越えたヒト・モノ・カネの移動の活発化や急速な情報化の進展と共に、世界規模の様々な問題を私たちは抱えています。また、東日本大震災による甚大な被害に直面している日本では、思いやりと真摯さを兼ね備えた行動力を各人が持つことが強く求められています。若く感受性の豊かな皆さんの中には、「社会のために何かしたい」という気持ちに駆られている方も少なくないと思います。とはいえ、熱意は大切ですが、それだけでは必ずしもよい成果を出せないでしょう。真に社会に貢献できる人材になるには、基礎的な知識に加え、状況を冷静に判断する力(考える力)を兼ね備えていることが何よりも重要だと私は考えています。皆さんがグローバル地域文化学部で学び、グローバルな動きと地域の動きを歴史文化的な背景を含めて同時に把握する力、つまり「木も見て森も見る」力をつけ、社会へと旅立つことができるよう、全力でサポートする所存です。

プロフィール(経歴、趣味、等)

 大学に入学し、子供の頃から身近な存在であったアメリカ合衆国の歴史や文化について学問として興味を持つようになりました。中西部に縁があり、アイオワ大学とミシガン大学で院生および研究員として勉強しました。アイオワに滞在した当時はインターネットが普及する前でしたので、日本が本当に遠く感じられました。留学中は授業とその準備に明け暮れましたが、どこまでも続く「ローリング・ヒルズ」と呼ばれる丘陵や、悠々と流れるミシシッピ川など、中西部ならではの自然を楽しむこともできました。
 最近では研究の関係上、各地の野外歴史博物館を訪れる機会が増えています。野外歴史博物館とは、愛知県にある「明治村」のように、ある時代に合わせて建造物を改修・再建し、時代考証に沿った展示解説や実演を行っている博物館のことです。官民問わず本格的な野外歴史博物館がアメリカには数多くあり、昔の人に扮した解説者が服装だけでなく、言葉遣いにまで徹底してこだわって、見事な寸劇を披露してくれる博物館もあります。こうした留学や研究調査のエピソードも紹介し、皆さんと共に勉強できればと思っています。

研究内容

 アメリカ合衆国のマイノリティ、特にアフリカ系アメリカ人(黒人)の歴史・文化を中心に研究を行ってきました。数年前までは、南北戦争(1861~65年)からその後に続いた再建期(1865~77年)の黒人による土地獲得運動を解明することが研究の中心でした。具体的には、黒人(特に解放奴隷)が土地を通じて獲得しようとした「自由」とは何かを、サウスカロライナ州の海岸部を事例として検討しました。最近では、そうした南北戦争・再建期の黒人の動向を、後世の人々や国家がどのように「記憶」しているのかという課題に取り組んでいます。この記憶の問題は、教科書における記述から、映画における描写、議会における記念碑建設の法案審議など、実に幅広い分野に及びます。現在は、特に公的な記憶が社会的に作られる過程(歴史博物館の設立や展示における黒人の表象など)に関心があります。

主要業績
  • 単著:Harvesting Freedom: African American Agrarianism in Civil War Era South Carolina
    (Praeger, 2004)
  • 共編著:『新時代アメリカ社会を知るための60章』(明石書店、2013年)
  • 共著:『現代アメリカの政治文化と世界―20世紀から現代まで―』(昭和堂、2010年)