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アジア・太平洋地域 教員一覧

向 正樹(ムカイ マサキ)

英語表記Masaki MUKAI
職名准教授
主な担当科目グローバル地域文化導入セミナー、
アジア・太平洋地域文化の形成1(アジア地域文化の形成)、
アジア・太平洋の課題4(アジアにおける地域紛争と平和構築)、中国語関連科目
所属コース名アジア・太平洋コース
研究者情報研究者データベース「研究者情報」(オリジナルサイト)
向 正樹

学生へのメッセージ

 数年というタイムスパンで、そのさき数十年この世界の中で生きていく「自分」をビルドアップする、ということについて考えてみる。いまの時代、世界は地球大―グローバル―だ。しかし地球大の塊まりはそのままでは漠としすぎている。ならば、世界のいくつかのパーツをとらえ、全体と部分とがどうひとつにつながっているか眺めてみる。
 3月11日、東日本を襲った惨劇のニュースは恐るべき映像とともに瞬く間に世界中に流れた。すぐに世界中に人的・物的な支援の輪が広がり、目頭の熱くなるメッセージ動画がウェブ上を飛び交った。大自然の猛威の前に人々がグローバルに連帯した瞬間であった。一方で、多くの支援やメッセージが、じつに様々な国家や地域や都市やコミュニティや個人の名のもとに、日本や東北に向けられていた。
 あの日、「自分」の生きる世界はたしかにグローバルな姿を顕わした。しかし、世界はけっして一枚岩にはならない。かといって完全にバラバラでもない。政治にしても経済にしても文化にしても、世界はいくつものまとまりからできているのだ。これらのまとまりに地域文化というラベルをはりつけてみる。その内側にはゆうに数百~数千年の時の蓄積が横たわる。グローバル地域文化学部の毎日は忙しそうだ。

プロフィール(経歴、趣味、等)

 小学校時代、大河ドラマに影響され源義経の時代に関する本を読み漁る(とくに成美堂出版『物語と史蹟を訪ねて』)。高校時代、モンゴルの民主化とチンギス・ハンの復権について知る。当時、アメリカンロックスピリットに触発され管理教育に反発していた私は草原の民―カウボーイ―の自由な生き様に共感を覚え、モンゴル帝国の研究を志す。職業イメージはインディ・ジョーンズだ。
 かくして私は騎馬遊牧民の研究で名高いとある東洋史学研究室に飛び込んだ。そこは厳格な規律で鳴らすスパルタ道場だった。しかし自由は死せず、パーソンズの社会システム論に影響された異質な修士論文も受理され、テュニジアのブルギバスクールや中国の中央民族大学、北京大学での短期・長期留学、パリ研究滞在等、海外武者修業も後押しを得られた。
 いつしか、私は海域アジア史という組織にいた。"極限に生きる"冒険屋の集団だ。歴史教育、グローバル・ヒストリー、とフロンティアを手当たりしだいに荒らしまわり、次々人をさらっては我流グロービッシュで国際学会に"特攻"させる。―兵は甚だしく陥れば則ち懼れず― 遍歴のすえ、教育への確信を手にした私がここにいる。

個人ホームページ
Coffeebreak Station(外部サイト)

研究内容

 私はこれまで、おもに13~14世紀の中国東南部および南シナ海地域におけるムスリム集団の移動と文化変容について研究してきました。現在、碑文などの丹念な分析にもとづく中国ムスリム・コミュニティの歴史の再構築に関心をもち、各地の古いモスクを調査しながら地道に資料集めをしています。トランスナショナルな交易ディアスポラに淵源するコミュニティが数百年スパンでどのような歴史的変遷を経たのか、可能な限り克明に明らかにすることは、現代のグローバル社会の数百年後を考えるということにも繋がると考えています。
 もうひとつの専門として、ユーラシアと海域アジアというふたつの地域世界を主軸としたグローバル・ヒストリー構築に力を注いでいます。私が専門とする13~14世紀は、古代・中世とも近世・近代とも何がしかの繋がりを見いだせる時代と時代の結節場であり、しかもユーラシア規模の一体化が実現した世紀とみなされます。そのため時間的・空間的に大きな広がりをもつグローバル・ヒストリーとも親和性をもちます。こうした立ち位置を利用して、国内外のグローバル・ヒストリーを構想する現場にかかわり、最新の動向を伝えつづけていくことができればと思います。

主要業績
単著(論文):
  • 「蒲寿庚軍事集団とモンゴル海上勢力の台頭」『東洋学報』89巻3号(2007年)
  • 「クビライ朝初期南海招諭の実像―泉州における軍事・交易集団とコネクション―」
    『東方学』第106輯(2008年)
  • “The Interests of the Rulers, Agents and Merchants behind the Southward Expansion of the Yuan Dynasty”『吐魯番學研究―第三屆吐魯番學暨歐亞游牧民族的起源與遷徙國際學術研討會論文集―』(上海古籍出版社、2010年)