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ヨーロッパ地域 教員一覧

水谷 智(ミズタニ サトシ)

英語表記Satoshi MIZUTANI
職名教授
主な担当科目グローバル地域文化入門セミナー、
グローバル地域文化発展セミナーⅠ、Ⅱ、
グローバル地域文化専門セミナーⅠ、Ⅱ、卒業論文、
海外インターンシップ(カナダ)、
グローバル・イシュー(グローバリゼーションの世界史)、
ヨーロッパ地域文化の形成2(ヨーロッパと植民地支配)、
ヨーロッパの課題1(植民地主義の現在)、英語関連科目
所属コース名ヨーロッパコース
研究者情報研究者データベース「研究者情報」(オリジナルサイト)
水谷 智

学生へのメッセージ

 皆さんは「イギリス」と聞いて何を連想しますか。「紅茶」、「ガーデニング」、「紳士」、「ビートルズ」、「ハリー・ポッター」、といったところでしょうか。フランスやドイツと並ぶ代表的な「ヨーロッパ」の国、あるいは「白人」の国、というのが日本人にとっての一般的なイギリス像かも知れませんね。しかし、首都ロンドンの街を歩いてみると、イギリスが多民族、多宗教社会であることは一目瞭然です。「ヨーロッパの島国」というイメージしかない人には、インド系やアフリカ系の「イギリス人」が街を闊歩する光景は衝撃的かも知れません。
 水谷研究室は、イギリスという国、―さらにはそれが属するヨーロッパという地域―、について、それがかつて植民地主義というかたちで支配した諸地域や人々との関係において学んでいきます。フランスと同じくイギリスが「多文化社会」なのは、それがほんの50年ほど前まで「大英帝国」として海外に多くの植民地を有していたことと深く関係しています。2001年にアメリカで起こった「9.11事件」以降、ヨーロッパでもイスラム教徒の存在が注目されていますが、イギリスの場合は彼らの多くが旧植民地(インド、パキスタン、バングラデシュ、等)から渡ってきた人々とその子孫です。宗教対立や民族差別といった現代ヨーロッパが抱える諸課題について、歴史をさかのぼりながらともに考えていくことに関心のある学生さんを歓迎します。

プロフィール(経歴、趣味、等)

 兵庫県出身です。大学3年生の時に派遣留学生として1年間イギリスに留学し、人生が変わりました。大学卒業後、すぐにイギリスに戻り、イギリス帝国に関する論文を書いて修士号と博士号を取得しました。20代の約6年半過ごしたイギリスでの経験を、皆さんと共有できることに大きな喜びを感じています。英語の勉強法に思い悩んでいる人、イギリスについて知りたい人、英語圏での留学を考えている人は気軽に相談しに来て下さい。
 趣味はイギリスのコメディーの鑑賞です。特にシチュエーション・コメディ(situation comedy)と呼ばれるストーリー性のあるものが好きです。近頃はインターネットのおかげで日本にいても簡単に安くイギリスのDVDを購入することができるので、語学の学習もかねて試してみてはいかがでしょう。イギリスとアメリカでは同じ英語圏でも笑いのツボが全く違っています。「irony」(皮肉)を連発するブリティッシュ・コメディーから、イギリス社会のいろんな側面が見えてきますよ。(お薦めは、何の変哲もない製紙会社のオフィスの日常を描いたドキュメンタリー風コメディーの、The Officeです。)

主催する研究会のホームページ
DOSC(Doshisha Studies in Colonialism)

研究内容

 イギリス植民地主義の歴史が専門です。ここ10年ほどは、英領時代のインドにおける白人社会の歴史に取り組んできました。〈白人性〉の問題を、それが孕む矛盾や揺れにあえて着目することによって前景化し、その歴史的特質を明らかにすることが目的です。具体的には、貧困白人や混血者がいかにして「白人であってそうでない」というレッテルを貼られ、植民地社会の〈人種〉秩序への「内なる矛盾」として様々な社会政策の対象にされていったかを調べてきました。こうした曖昧さや矛盾が隠蔽されようというまさにその場所から〈白人性〉を解体しようというのが研究の狙いです。
 ここ数年は、各国の植民地主義に関する共同研究を進めつつ、イギリスのインド支配と日本の台湾・朝鮮支配のつながりについても研究しています。植民地主義はそれ自体「グローバル」な現象です。しかし、ある帝国の支配者/披支配者が、同時代の別の帝国の支配者/披支配者とどういう関係にあったかについては、実はあまり研究されていません。異なる帝国間の枠を越えて横断的に動く情報や人の動きを跡づけることで、よりグローバルな観点から植民地主義を捉え直すことが研究の目的です。

主要業績
  • Ryūta Itagaki, Hideaki Tobe and Satoshi Mizutani, 'The Japanese Empire' in (eds) P. Levine and J. Marriott, The Ashgate Research Companion to Modern Imperial Histories (Surry, UK: Ashgate, 2012), pp.273-299
  • Satoshi Mizutani, The Meaning of White: Race, Class, and the 'Domiciled Community' in British India, 1858-1930 (Oxford: Oxford University Press, 2011)
  • 翻訳:アン・ローラ・ストーラー(永渕康之、水谷智、吉田信訳)『肉体の知識と帝国の権力:人種と植民地支配における親密なるもの』(以文社、2010年)