アメリカコース 教員
柴田 修子(シバタ ノブコ)
英語表記 | Nobuko SHIBATA |
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職名 | 准教授 |
研究者情報 | 研究者データベース |
学生へのメッセージ
皆さまこんにちは。グローバル地域文化学部のページにようこそいらっしゃいました。グローバル地域文化学部は2013年に創設された新しい学部で、学際的な学びを特徴としています。一つの学問分野にとらわれず、関心の赴くままに好きなことを追究することができる環境にあります。まずはどの地域に強く惹かれるかを考えてコースを選択し、そこで自分なりのテーマを探していくことになります。資格試験や就職に有利といったことも気になるとは思いますが、どうか損得に惑わされず「好き」という気持ちを大切に、自分のテーマを見つけてほしいと願っています。
人びとがネットワーク状につながり、国境を越えてモノや情報が行き交う世界に生きる私たちは、全体を見通すグローバルな発想と自分の足元を見つめるローカルな視点を同時に持つことを求められています。世界とのつながりを意識しながら各地域について深く学べるこの学部は、こうした思考法を養うのに適した場だと思います。
教員としての願いはただ一つ、学生の皆さんがそれぞれに納得の行く人生を歩んでいけるようになることです。目先の利益や周囲の評価に惑わされるのではなく、自分の意思で生きていくためのお手伝いをしたいと考えています。ともに学べる日を楽しみにしております。
プロフィール(経歴、趣味、等)
千葉県出身で、地元の小学校を経て東京の中学校に進学しました。ラテンアメリカに興味を持ったきっかけは、小学生の時に読んだ増田義郎先生の『インカ帝国探検記』です。征服されてしまったけれどヨーロッパに負けない文化を誇っていたという先住民に憧れ、先住民音楽であるフォルクローレを聴くようになりました。見様見真似で歌詞をたどっているうちに、スペイン語はほぼローマ字読みでとても簡単なのでは?と勘違いして、東京外国語大学スペイン語学科に進みました。卒業後もう少し勉強を続けたいと思い、東京大学大学院総合文化研究科に進学し、修士・博士課程を修了しました。
大学院でラテンアメリカ地域研究を学ぶうちに、先住民は単なる被害者ではなく時に強い存在であることや、フォルクローレは先住民音楽ではなく文化混淆の産物であることなどに気づき、まだまだ知りたいことがあると思いながら勉強を続けているうちに現在に至っております。
研究内容
私の専門はラテンアメリカ地域研究です。地域研究とは、地域への関心から入ってそこが抱えている問題を掬い取り、政治学や社会学、経済学などが蓄積してきた理論の助けを借りて問題系を整理していく学問です。歴史的な共通性を持つとはいえラテンアメリカは20カ国以上を有する広大な地なので、一人で全てをカバーするのは難しく、研究者はそれぞれ得意地域、分野を持っています。私の場合は、主にメキシコおよび中米諸国とコロンビアを対象に、先住民運動、社会運動、コミュニティ論を研究しています。たとえば現在研究対象としているサパティスタ運動は、メキシコの最貧困州といわれる地域で生まれた先住民運動でありながら、言説を頼りに世界的な支持を集め、さまざまなオルターグローバリゼーション運動に影響を与えたユニークな存在です。ローカルとグローバルはどのようにつながるのか、社会運動論を手掛かりに研究しています。
主要業績
- 共著: 『創造するコミュニティ ラテンアメリカの社会関係資本』(晃洋書房 2014年)
- 論文: 「サパティスタ22年の歩み」『ラテンアメリカ・レポート』vol.33, no.1 アジア経済研究所 2016年
- 翻訳:ギオマル・ロビラ著『メキシコ 先住民女性の夜明け』(日本経済評論社 2005年)
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