このページの本文へ移動
ページの先頭です
以下、ナビゲーションになります
以下、本文になります

アジア・太平洋コース 教員

﨑田 智子(サキタ トモコ)

﨑田 智子
英語表記 Tomoko I. SAKITA
職名 教授
研究者情報 研究者データベース

学生へのメッセージ

 国際化社会の中で生きるとはどういうことでしょう。どんな大きな人の輪も元は日常の些細な言葉のやりとりやコミュニケーション、心の伝え合いの連続です。グローバル社会に生きるからこそ身近な日常を大切にして人と人とのふれあいを大切にしていきたいと思います。国際的なコミュニケーションに長けた人というのは、多言語を駆使し社会的知識が豊富で、というだけでなく、一人一人違ったバックグランドを持ち多様な環境で生きる人々と共感できるような心の力を持つ人でしょう。ますます多様化するこれからのグローバル社会で活躍する皆さんに最も求められるのはそういった心の力です。私の専門分野は言語学で、関心はさらにこれを取り巻く認知科学、心理学、脳科学、進化論、動物行動学、等です。人間のあらゆるコミュニケーションの基礎であることばのしくみをより深く理解していきたいと思っています。

プロフィール(経歴、趣味、等)

 米ウィスコンシン大学大学院英語学研究科修士課程修了。京都大学大学院人間・環境学研究科博士課程修了。日本学術振興会特別研究員(PD)。カリフォルニア大学サンタバーバラ校客員研究員、ウィスコンシン大学マディソン校客員研究員等を経る。アメリカ言語学会、国際語用論学会、日本言語学会、日本英語学会、日本語用論学会、日本認知言語学会ほかに所属。
 好きな音楽はB'z。好きなスポーツはテニス、水泳、釣り。山、川、海が好き。温泉。草花。モットーは、自然に生きる、素直に生きる。

研究内容

 言語学、特に認知語用論の分野において、人間の伝達の言語行為を多角的な視点から研究している。直接知覚や回想の際に人間が自己を取り巻く外部世界をどのようにとらえているか、発話行為やコミュニケーションをどう受容し理解しているか、などの話者の認知様式に加えて、談話・情報構造、スタンス、記憶システムや自己の概念などを視野に入れ、それらがどのように人間の言語事象を規定しているか、もしくは言語事象に反映されているか、をフィールドワークによるデータ収集に基づいて研究している。特に、最近は言語の対話性にフォーカスを当てている。発話内容、言語形式、意味等は、対話の相互作用の中で文脈に依存してお互いの視点の違いを認識しつつできるだけ共感し合い相互連携を模索する中で創り出されるものであるが、この対話の相互作用における創造的な発話産出のメカニズムと、その背後にある人間の認知のメカニズムを探究している。

主要業績

著書:
  • Reporting Discourse, Tense, and Cognition (Elsevier Science, 2002)
  • 言語運用のダイナミズム:認知語用論のアプローチ(研究社2010)
論文:
  • "Parallelism in Conversation: Resonance, Schematization, and Extension from the Perspective of Dialogic Syntax and Cognitive Linguistics"(Pragmatics & Cognition 14, 2006)
  • "Discourse markers as stance markers: Well in stance alignment in conversational interaction”(Pragmatics & Cognition 21, 2013)
  • "Stance management in oral narrative: The role of discourse marker well and resonance." (Functions of Language: Special Issue of Stance, Resonance and the Power of Engagement 24, 2017)

他。

ヨーロッパコース 教員一覧
アジア・太平洋コース 教員一覧
アメリカコース 教員一覧