コース紹介

ヨーロッパコース

ヨーロッパコース 清水 穣 教授

古くて、新しい。それがヨーロッパ。

 ヨーロッパは多くの国家・文化・言語を内包した多元的な地域であるとともに、特に近代以降において、南北アメリカ、アフリカ、アジアの諸地域との緊密な歴史的関係のなかで拡大・発展してきました。
 本コースでは、グローバルな観点からヨーロッパについての理解を深めます。そのために、ドイツ語、フランス語、スペイン語、ロシア語、英語などの言語を通じて、その地域固有の歴史・文化・社会を詳しく学びつつ、ヨーロッパと世界との関わりについて考えます。
 ヨーロッパの抱える諸問題を、「協調」や「対立」といった様々な関係性において、あるいは「宗教」「移民」「植民地主義」といったグローバルな共通課題において捉えていきます。例えば、「グローバルにフランスを理解する」ためには、フランスの現代社会、そしてフランス語だけではなく、隣国のドイツや、フランスがかつて支配したアジア・アフリカの国々との関係を学ぶことが不可欠です。
ヨーロッパコース写真(ロンドン)
ヨーロッパコース写真(オペラ座)

Student’s voice

ヨーロッパコース 2018年度生 中島 雪乃さん

中島 雪乃さん

世界との関わりを、「自分ごと」として捉える

 小中学校時代の約6年半をアメリカと中国で過ごし、異文化との関わりの中で「日本人としての自分」を強く意識したこと、また高校でヨーロッパの歴史に関心を持ったことから、その学びを深められる本学部に進学しました。
 本学部では、ヨーロッパ地域における文化や歴史、言語を学び、また現代の西欧社会における課題と向き合うことで、自分とは異なる他者に寄り添う大切さを実感しました。2年次生ではケンブリッジ大学へ留学し、政治学と国際関係学の知識を深めるとともに、多様な価値観やバックグラウンドをもつ人との出会いを通じて、他者を理解するための多角的な視点を身につけました。現在はゼミにおいて、学びの集大成となる論文執筆を通して、世の中の問題を「自分ごと」として捉えることを学んでいます。
 大学卒業後は日系飲料メーカーに勤める予定です。本学部で培った国際的な感覚や語学力、そして「他者を想う力」を活かし、新天地でも挑戦を続けたいと思います。

ヨーロッパコース 2017年度生 井本 隆太郎さん

ヨーロッパコース_井本隆太郎さん

不断の学びを通して、人格の陶冶を志す

 私は、小学生の頃に約3年間ベルリンに居住し、その異文化や歴史に触れたことを機に、ドイツについて深く知りたいと思うようになったため、本学部に進学しました。
 本学部では、多様な経歴を持つ学生や教員に囲まれながら、主体的に学ぶことの面白さを実感するとともに、事実に基づき、多角的な視点から考究する姿勢を教わりました。また、ここでの学びは時に学生自身の心の内奥を照らすものでもあります。挫折や痛みに囚われた心を、苦境に立つ他者に対する想像力へ、不条理な社会における暗澹たる思いを、それでもなお命や平和を尊ぶ力強さへと、いつしか導いてくれました。
 大学卒業後は記者として、国内外の地域を問わず、いつの日か誰かに心から感謝されることを夢見て、地道に努力し続けます。そして、いかなる境遇においても謙虚な心を、日常の些細な瞬間に幸せを、目に見えずとも私を支えてくれている人々に感謝の念を忘れない人間でありたいと思います。

卒業生の声

ヨーロッパコース 2019年卒業 山内 美佳 さん

山内美佳さん

背景を受け入れ課題にアプローチする力

 卒業後IT会社に勤め、自動車製造業向けの営業を経験し、現在は脱炭素に向けたコンサルティングをしています。お客様より各社が抱える課題に対する解決の提示を求められますが、在学中に、物事の背景を理解し欧州の諸課題にアプローチした経験が活きていると感じています。様々な要素が複雑に絡み合いながら課題が生じることは、国や地域のみならず一企業においても同じです。「実際に現地に赴き多角的な知識や言語を身につけ、背景を理解する力を養い、より良い方策を議論するステップ」は、グローバル地域文化学部だからこそ培うことができた社会で活躍するときの強みだと感じます。

ヨーロッパコース 2017年卒業 金子 明日香さん

ヨーロッパコース_金子明日香さん

グローバリゼーション時代を生きる

 卒業後、英国の大学院で歴史学を学び、現在、外資系コンサルティング会社の日本拠点にて金融企業向けのコンサルタントとして働いています。クライアントから俯瞰的な視点を求められますが、在学中にグローバルな観点でヨーロッパの諸問題について学んだ経験が活きていると感じています。グローバリゼーションは私たちが生きる時代と切っても切り離せません。このような時代に活躍するには、語学力だけではなく、世界に通用する知識や考え方が重要ですが、これら全てを伸ばせる環境がグローバル地域文化学部には揃っています。後輩の皆さんには、是非この強みを活かし活躍してほしいと思います。

卒業論文テーマ